曲名 |
泥雲沢庵弁当「忖度庵」/ drone, dark ambient, conjecture |
作者 | こぢゃ |
録音時期 | 2023年 |
録音機材 | PC |
使用楽器 | Caustic 3 (Windows) |
詳細・所感
いや、ショートバージョンって言うか、これで完成型w
Caustic 3(Windows版)で最初に作った曲。
Caustic 3 の Windows版は、スマホ版(iOS、Android)と異なり、全機能無料で利用可能。その代わりサポート無し。バグを踏んでも代替策を自分で講じなければならない。そもそも Caustic は Windows版でも AU、VSTプラグインなどに対応しておらず、メインで使うようなものではない。
何故、この人柱的な使用に至ったか、その経緯・詳細は別稿で書く。(かな?)
初めてのドローンw
何も考えずに、サクッとお試しで作る意味では、ドローンは最適ですわね。(暴言)
ま、要するに、自分がかつて作っていたようなニューエイジ系のイントロをそのまま、1曲として、まるまる引っ張ればいいんだよね。(暴言その2)
尺は「長ければ長いほどエラい」とされているので(暴言その3)、最低でも 10分くらいは弾こうと思ったんだけど、Caustic の制限で1分で切れてしまった。いや、むしろ助かったわ。もう30秒くらいで飽きてきたもんw *1
そして、展開は少なければ少ないほどよいとされているわけで、何ならドローン(持続音)の名が示すとおり、展開なぞあってはいけないわけで。(暴言…いや、これはある意味事実でしょう)
しかし、そこがプログレ者の浅ましさ。
うっかり、展開を誘発する 7度を弾いてしまったわ。
9度(2度)はね、まだいいのよ。これは万能なので。
ジャズでもプログレでもシティポップスでもニューエイジでも困ったら 9度!9度最高!
もちろん、ドローンでも使ってOK。
しかし、ドローンで 7度を弾いてはイカン。
この曲、C drone なので、7度だと、まぁ「シ」ですな。
これで、「シ⇒ド⇒ソ」とかやったら最悪だよね!
(ボクの曲ではお馴染みのパターンだがw)
と言うことで、指を置いてしまった 7度。そのままどこにも動かさず、我慢した。オレ、エライ。
それ1回だけだと却って不自然なので何回か弾いとります。微かな Maj7風味が出てしまったかもしれないが、まぁそれくらいは仕方ないね。
全体的には、C の通奏低音に、音の組成としては「Cadd9」を弾いているだけ。
もちろん「ダーク・アンビエント感」を醸し出すには、それだけではダメで、調性から外れたパートを 2つ3つ重ねておく必要がありますな。
ブライアン・イーノの “Before and After Science” に於けるフレッド・フリス的なものね。(これは暴言じゃないよw)
昔は「フリスの音、全然聴こえねーじゃん」と思ったけど、アレはあの音量だからいいんだよね。
釈明「ダーク・アンビエントをディスっているわけではない!」
で、ここまで書いてきて、なんかー、すっごいドローン、ひいてはダーク・アンビエント系に対するディスを感じた人もいるかもしれないが、違うからね!
ドローンと言えば、現代音楽としての始祖は(たぶん)ラ・モンテ・ヤングなわけだけど、その後のアンビエントシーンに於けるドローンへと移行する過程で、テリー・ライリー辺りも重要な役割を果たしているのではないか、などと思うわけでしてな。
テリー・ライリーは、ミニマル御三家(テリー・ライリー、スティーヴ・ライヒ、ヴィルヘルム・ライヒ)の一人。ボクが少なからぬ影響を受けた巨匠ですわ。*2
「ライリーだらライヒだら言うのと、俺がやっている意識高い音楽とは違うずら」*3
と、君は言うかもしれないが、デスメタルですらマイナーペンタトニックを使っている以上はブルーズの孫、ひ孫、玄孫ぢゃ。
その理論で言えば、「1分以上、音を伸ばして」弾いてしまったからには、君はもうテリー・ライリー先生には足を向けては寝られないのぢゃ。山梨県(にお住まいです)に向かって朝な夕なに “om” ってしなさい。
ってことで、「中1で藤沢周平なんか読んでる親戚の小生意気な子」程度には親近感持ってるよ。(ディスってないってば!リスペクトです!w)
使用した音色などについて
以下、一応、使った音を晒しておきましょうか。
Caustic をスマホにインストールすれば(保存はできないけど)、基本的な機能は無料で利用できます。
吊るしの音しか使っていないので、誰にでも再現可能ですw
- SubSynth(ALL DRESSED)
メインのドローン。C3。
エフェクト1:Delay
エフェクト2:Reverb
ミキサー:ディレイ、リヴァーブともに強め。 - PadSynth(SANDY PAD)
パッド系ドローン。C4。9度!
エフェクト1:Delay
エフェクト2:Reverb
ミキサー:ディレイ、リヴァーブともに強め。 - SawSynth(Mrsh Pad)
基本、C4。9度。そしてこれが問題の「うっかり 7度を弾いて」しまった奴w
エフェクト1:Delay
エフェクト2:Reverb
ミキサー:ディレイ、リヴァーブともに強め。 - FMSynth(DRONE)
名前は「ドローン」だけど、調性外し用。イーノの “Before and After Science” に於けるフレッド・フリス役。
エフェクト1:Delay
エフェクト2:Reverb
ミキサー:ディレイ、リヴァーブともに強め。 - PCMSynth(Cosmic Breath)
これも、イーノの “Before and After Science” に於けるフレッド・フリス役。
エフェクト1:Delay
エフェクト2:Reverb
ミキサー:ディレイ、リヴァーブともに強め。 - Modular(BIG SHIP BASS)
モジュラーシンセの単音。分厚い音。通奏低音ではないけど、C3 と C4だけ弾いてる。
エフェクト1:Delay
エフェクト2:Reverb
ミキサー:ディレイ、リヴァーブともに強め。 - Modular(B3)
モジュラーシンセの単音。ハモンドのB3の音。混乱するけど音階のB3じゃなくて、B3って言うオルガンの機種名ね。
音階は C4のドローン。これ、なかなか効いてるね!
エフェクト1:Delay
エフェクト2:Reverb
ミキサー:ディレイ、リヴァーブともに強め。
エフェクトはトラック個別にかけられるエフェクトボードからディレイとリヴァーブを選択。
さらに、それとは別にミキサーにもディレイとリヴァーブが付いているのでそちらも使っています。残響系かなりコッテリめ。
と、まぁこんな感じ。1~2時間もあれば1曲完成できるので、またやろう。
まぁ、なんだかんだ言って「沢庵弁当」と言うよりは単なる「餡弁当」、ややもすると、まだまだ「新嬰児」寄りって感じですかな。
って、一体なんなの、その当て字w
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